深夜の帰り道、大きな交差点で信号待ちしていて、目にした光景。
何とも言えない、誰にも伝えることができない光景。
反対車線の歩道に、2人の姿。
若くもなく、年でもない男女、夫婦なのかな。
せっせと作業をしてる、会話も交わさずに。
初めは、空き缶集めのようなものかと思った。
でも、よく見ると机が置いてある。
ん?机?
もっとよく見ると、空き缶の入った袋かと思ってたものは、沢山の花束。
大きなもの小さなもの、色もまちまち。。。
その道路に置かれた沢山の花束の横で、
女性は机の上で淡々と、セロハンで花束を巻き直していた。
淡々と、でも一枚一枚セロハンを奇麗に伸ばして、
明かりに透かして汚れを取って、花束を巻き直す。
何とも言えない光景。
彼らの無表情の下に隠された感情はどんなに大きいものなんだろう。
深夜に、街頭の下で供えられた花を、
他人に迷惑かけないように、その場所を汚さないように、
供えてくれた人達の気持ちを丁寧にセロハンで巻きながら、
何を考えているんだろう。何を感じているんだろう。
ずしんときたその光景、誰にも伝えられない。
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