バルーンあげのバイトをした。
夢の中で。
広い広い空き地、たぶん工場とかがあったみたい。
無精髭のような草がポソポソと生えてる間に、
もともとは建物の一部だったらしい、石ころが転がってる。
空き地はずっとずっと先まで広がっていて、
その向こうに街が見える。
遠巻きに、街に囲まれているような気がする。
その空き地のど真ん中に、バルーンが上がってる。
バルーンを地面に繋いでるささくれたロープの横に、
一脚のパイプ椅子が、頼りなく置かれてる。
そこに座らされた。真上には、バルーン。
何て宣伝文句が書かれてるのかは分からない、真下に居るから。
赤と白の、まん丸いバルーンは、私の事なんかおかまい無しで、
水色の中心で、漂ってる、風だけを待ってるみたいに。
その自己中心的なバルーンを、面倒見るバイト。
決して、見張るのではなくて、面倒を見る。
バルーンが寂しがらないように、そばでパイプ椅子に座る。
こちらを見てくれなくても、私は興味を持って見続ける。
ただそれだけのバイト。
とても晴れた日に、広大な空き地の真ん中で、たった一人。
パイプ椅子に座って、バルーンを意識し続けてる私。
日給税込1万5千円也。
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